医療・介護・看護師の求人・お仕事情報 医療介護ワークス

看護師・介護・薬剤師・医療の転職・求人なら医療介護ワークス

TOP > 今月の特集 第1回『介護報酬改定でどう変わる?介護ワークのニーズ』

 

今月の特集第1回『介護報酬改定でどう変わる?介護ワークのニーズ』

2009年4月1日から介護報酬が改定されました。介護従事者の離職率が高く、人材確保が困難という業界の現状改善を目指した、介護保険制度が開始されて以来初めてのプラス改定です。この改定により、今後の介護ワークはどう変わっていくのか。専門家の意見を交えながら予想します。

2009年介護報酬改定のポイント

初のプラス改定とはいっても、2003年のマイナス2.3%、2006年のマイナス2.4%(2005年10月改定を含む)を考えると、今回のわずか3%の値上げでは、2000年制度スタート時の金額にさえおよびません。これまで企業や施設が抱えてきた事業赤字の穴埋めにまわる部分も多く、この値上げ分がそのまま現場職員の給料には反映されないだろうと予測されます。その一方で、利用者からは負担金額も増えるため、サービスに対する要求はより高くなるでしょう。

また、今回の改訂では入院からできるだけ早く在宅へ…という医療の流れによって、医療機関との連携の強化も求められるようになりました。プラス改定といっても、よろこんでばかりいられる内容ではありません。また、均一のプラスではなく、強化したい部分などへの報酬の上積みとなりますので、細かく、どこがどう上積みされているのかを見て、介護ワークへの影響を考える必要があります。

▲ページTOPに戻る

夜勤などきつい仕事に報酬手厚く

今回の改訂には「現実に見合った報酬を」という視点があります。介護報酬額は、「業務内容ごとに決められた介護報酬単位×地域別単価」で決まります。地域別単価は、東京などの都市部と農村部では物価などに差があるので、農村部と同じ所得では都市部ではやっていかれないという現実の上に考えられた仕組みです。改定では、この地域別単価が見直され、東京23区などの「特別区」の場合、これまでは上乗せ割合が最大12%でしたが、最大15%に上がりました。

また、業務のきつさから離職の原因にもなっていると言われる夜勤の負担を軽くすべく、介護サービスごとに決められている夜勤職員の配置数の基準を上回るように、夜勤職員を増やした場合、介護報酬単位が上乗せされることになりました。また認知症など、特にケアが大変な利用者に対する仕事には加算や見直しが行われました。

これまで評価されていなかったサービス提供責任者の業務や、ケアマネージャーの仕事の中でも負担の大きい仕事に加算がついたことで、ケアマネージャーなどの仕事が評価されることになりました。その一方で、緊急時訪問介護はサービス提供責任者が行った場合のみ加算されるために、緊急時対応がサービス提供責任者に集中するなど、逆に負担が増えるのではないかという懸念もあります。

負担の大きい業務に対する代表的な加算
訪問介護 (1)初回加算
サービス提供責任者による初回時の対応を評価
200単位/月
(2)緊急時訪問介護加算
サービス提供責任者による、緊急時の対応を評価
100単位/回
(3)複数名訪問看護加算
複数の看護師による看護を評価
所要時間が30分未満の場合 
254単位/回
所要時間が30分以上の場合 
402単位/回
(4)長時間訪問看護加算
「真皮を超える褥瘡」など特別管理加算が認め
られている利用者に対する長時間看護を評価
300単位/回
介護老人保健
施設
(1)夜勤職員配置加算
夜間の手厚い職員配置を評価
24単位/日
(2)認知症専門ケア加算
認知症ケアに関する専門研修の修了者による介護
サービス提供を評価
認知症専門ケア加算(I) 
3単位/日
認知症専門ケア加算(II) 
4単位/日
介護療養型医
療施設
(1)夜間勤務等看護(III)
夜間における手厚い職員配置を評価
14単位/日
(2)認知症専門ケア加算
認知症ケアに関する専門研修の修了者による介護
サービス提供を評価
認知症専門ケア加算(I) 
3単位/日
認知症専門ケア加算(II) 
4単位/日

▲ページTOPに戻る

キャリアと専門性の価値がアップ

今回の改定では、職員に長く勤め続けてもらおうとする各施設の取り組みを支援しようと、職員のキャリアや専門性を評価し、報酬面を厚くしました。資格を持った職員や、勤続年数の長いベテラン職員が多い施設には加算があります。今後は資格を持つことや長く勤めることが給与アップにつながるようになるでしょう。また、施設における研修などを条件とした加算もあるので、職員のキャリアアップ支援を行う施設が増えていくことも期待できます。

負担の大きい業務に対する代表的な加算
訪問看護 研修などの実施かつ勤続年数3年
以上の職員を30%以上配置
6単位/回
訪問リハビリ
テーション
勤続年数3年以上の職員を配置 6単位/回
通所介護
通所リハビリ
テーション
認知症対応型
通所介護
介護福祉士を40%以上配置 12単位/回
勤続年数3年以上の職員を30%以上配置 16単位/回
介護予防通所
介護
介護予防通所
リハ
介護福祉士を40%以上配置 要支援1 48 単位/人・月
勤続年数3年以上の職員を30%以上配置 要支援1 24 単位/人・月
要支援2 48 単位/人・月
療養通所介護 勤続年数3年以上の職員を30%以上配置 6単位/回
介護老人福祉
施設
介護福祉士を40%以上配置50%以上配置 12単位/人・日
常勤職員を75%以上、または3年以上勤務する者を30%以上配置 6単位/人・日

▲ページTOPに戻る

コラム 未経験の求職者に追い風。しかし…

政府はいま、雇用創出を介護業界に期待しています。2008年12月には介護未経験者確保等助成金が創設され、介護関係業務の未経験者を、常勤職員として雇い入れた場合で、1年以上継続して雇用することが確実であると認められると、事業主に助成金が支払われます。
いわば求職者にとっては、新規参入のチャンスです。しかし、仕事を理解していないと「こんなはずじゃなかった」ということになります。介護業界に詳しい早川浩士さんに、未経験で介護業界への就職を考える方へのアドバイスをいただきました。

問われるのは経験よりも暮らし方、生き方

「『職務経験のない主婦でもできる仕事』と思いがちですが、介護業界では、高学歴でキャリアがあっても、隣のおばちゃんになかなか勝てません」(早川)。
未経験でもできるということに対して、勘違いして業界に入ってくる人が多いことを、早川さんは心配しています。調理、洗濯、掃除、買い物などの家事援助は、ホームヘルパーの大事な業務のひとつですが、講習には一切入っていません。それは読み書きや足し算、引き算同様に、できてあたりまえだという認識からです。

しかし、専業主婦が多かった当初と違い、最近、介護業界に入ってくる若い人、特に男性には、しばしば家事能力が欠けています。ベッドで育った若者は、訪問介護先の高齢者宅での布団の上げ下ろしの仕方もわかりません。介護福祉士など介護の資格は、基礎的な生活能力に上積みするものです。資格だけ持っていても、基礎がなければ役立ちません。そこが医療の仕事とは違います。「学校で習うことよりも、日常の暮らし方、生き方が問われる仕事。そこがこの仕事のこわいところであり、同時に魅力でもあるんですよ」(早川)。早川さんが言われるように、この仕事の魅力を理解すれば、未経験でも、介護業界で活躍することができるはずです。

(有)ハヤカワプランニング代表 
経営コンサルタント 早川浩士氏
介護事業者の「継栄と人財創造塾」を主宰。介護サービス事業者の経営者、管理者、スタッフ向けに各種の研修を行っている。「最新介護経営 介護ビジョン」編集委員を務め、「介護ビジョン」など介護・看護業界誌に記事を連載中。また「介護人財創造塾」(筒井書房)、「介護保険改正に勝つ!経営」(年友企画) 、「データで徹底分析 介護事業の最新動向と経営展望」
((日本医療企画)、「介護保険データブック2001」(ぎょうせい)、「介護事業の羅針盤」(シルバー新報叢書)など著書多数。

早川浩士氏
介護の求人情報を探す

▲ページTOPに戻る

 

pageTop

copyright(c) All rights reserved istyle Beauty Solutions Inc.